egao15

朝5時。まだ辺りは暗い中、商店街の中にぽつんと電気がついているパン屋さんがある。「調子はどうかな?」とパン生地に向かって声をかけるのは、京都市・新大宮商店街の中にある「えびすやのパン」の店主、藤原雄三さん(72)。

藤原さんが選んだセカンドステージは、パン屋だった。お店に行くといつも熱心にパンについて、食の安全について、語ってくれる。パンを買いに行ったつもりが1時間以上話していることも。

暑苦しいと言われたらそれまでなのだが、僕はこうして生き生きとこだわりを語ってくれる人が大好きだ。

いつものように、藤原さんとお店で立ち話をしていると、藤原さんの奥さんがにこにこしながら横から割って入ってきた。「この人ね、いつもパンに話しかけているんですよ。たまにパンに怒ることもあるの。なんで君は膨らまへんのやって」

「うちは天然酵母で作っているからね、ほんまに難しいよ。一日一日、全然感触も膨らみ方も違うからね。だけどみんなに安心して美味(おい)しいパンを食べてもらいたいからね」と、藤原さん。

隣で「ふふふ」と微笑む奥さんとのやり取りがまたたまらない。藤原さんはもともとサラリーマン、奥さんは保育園の先生だったという。しかし二人はこうして第二の人生をパンと共に生きることを決めたのだ。

えびすやさんは笑いながら、こう話してくれた。「もう6回目の年男になっちゃったよ。だけど7回目の年男までは頑張りたいねえ。妻と一緒に。一人では絶対、無理。二人で頑張っていきたいねえ」

こうして夫婦二人三脚、お店を営んでいく。真剣なまなざしで毎日パンと向き合うご主人とその姿に寄り添う奥さん。二人だからこそ出せるパンの味がある。

最後に藤原さんは教えてくれた。「かとうくん、本当においしいパンはね、平和であって初めて生まれるものやと僕は思うよ」
えびすやさんは足元から暮らしを見つめ、こうしてパンを通してメッセージを今日も伝え続けている。

(新潟日報2015年7月7日掲載)

======================

★8/24 えがお先生公式HPリニューアルOPEN!
egaosensei koushiki HP

★ママ・パパの写真・カメラに関するお悩み相談 受付中です。
お悩み相談バナー

以下、えがお先生の公式SNSとなっています。日頃の動きやイベント情報をどこよりもタイムリーに発信中!皆さん、よかったらフォローしてくださいネ。

えがお先生Facebookページ
http://www.facebook.com/egaosensei/

えがお先生Twitter
https://twitter.com/egao_shashinka

えがお先生Instagram
https://www.instagram.com/egaosensei/

※当サイトの写真を許可なく複製・転載・流用・複写等することはご遠慮ください。


Written by egao-design